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3 January 2022

中国におけるドメインネーム紛争の対処方法

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Kangxin

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インターネットの急速な発展に伴い、ドメインネームは商標、特許、著作、商業秘密などと同様に、企業の重要な無形資産の一つとなり、
China Intellectual Property

インターネットの急速な発展に伴い、ドメインネームは商標、特許、著作、商業秘密などと同様に、企業の重要な無形資産の一つとなり、その価値がますます重視されています。ドメインネームの登録は先願主義となり、実体審査もないため、ドメインネームの使用権をめぐって紛争が多発しています。

中国では、 ドメインネーム紛争の対処方法としては、主に①ドメインネーム争議仲裁、②民事訴訟という2つの方法があります。ドメインネーム争議仲裁は次のメリットがありますので、近年、仲裁により対応するケースが多くなっています。

ドメインネーム争議仲裁のメリット:

1. コストが少ない。複数のドメインネームに対し同一の書面にて仲裁を提出することができる。

2. 解決するまでに要する期間が短い。通常1~2ヶ月程度。

3. 強制執行。勝訴した場合は、不正登録者を経由せず、ドメインネーム登録サービス機構よりドメインネーム登録を抹消、又は権利者に移転することができる。

今回はドメインネーム争議仲裁について紹介いたします。ドメインネームは、国際ドメインネーム(.com/.net/.org等)と国別ドメインネーム(.cn/.us等)に分けられています。この2つの類型のドメインネーム争議の仲裁機関と適用要件などが異なります。

1、仲裁機構

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2、手続きの根拠及び認定基準

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3、悪意の認定方法

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4、注意点

①国別ドメインネームについて、係争ドメインネームの登録が3年を超えた場合、ドメインネーム紛争仲裁が受理されません。3年過ぎた場合、民事訴訟しか提出できないことになります。国際ドメインネームについては、3年の制限がありません。

②国別ドメインネームの争議仲裁に使用される言語は一般的に中国語に限ります。国際ドメインネームの争議仲裁は必ずしも中国語を使ってはいけないとは限りません。

The content of this article is intended to provide a general guide to the subject matter. Specialist advice should be sought about your specific circumstances.

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