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山東省高級人民法院(高裁)はこのほど、2025年の知的財産分野における懲罰的賠償の典型事例を公表した。バイオテクノロジーや医療、服装デザインなど幅広い分野の案件が含まれ、知的財産侵害に対する司法の厳格な姿勢が改めて示された。
なかでも注目されるのが、スポーツブランド「フィラ」をめぐる商標侵害事件である。巨野県の服装会社とその法定代表者は、自社の衣料品に「F」系列の商標を目立つ形で表示し、ライブ配信を通じて大量に販売していた。配信中には正規品の包装を意図的に映し込み、消費者に誤認を与える手法を用いており、悪意のある侵害行為と認定された。
裁判所は、被告が侵害行為を継続的に行い収益源としていた点や、手口の悪質性を重視し、懲罰的賠償の適用を決定した。侵害商品の売上額と業界の利益率を基に不正利益を約429万元(1元は約23.2円)と算定し、これと同額の懲罰的賠償を加算したうえで、最終的には原告の請求を全面的に認めた。判決は、侵害行為の差止めに加え、600万元の損害賠償と3万5000元の合理的費用の支払いを命じた。
近年、ライブコマースは電子商取引の新たな形態として急速に普及し、オンライン消費の拡大をけん引している。一方で、参入の容易さや取引の即時性といった特性から、知的財産侵害の監視や立証が難しく、不正行為が潜在化しやすいとの指摘もある。本件判決は、ライブ配信において正規品を示しつつ侵害商品を販売する行為を明確に故意侵害と位置付け、懲罰的賠償の適用基準を具体化した点に意義がある。侵害のコストを大幅に引き上げるとともに、新たな販売形態を悪用した違法行為に対して強い警鐘を鳴らすものであり、プラットフォーム経済の秩序維持と公正な競争環境の確保に資する判断といえる。
出所:中国知識産権資訊網
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