近年、中国のナノ関連特許の登録総件数が世界1位を維持し、すでに世界のナノテクノロジーにおける重要な貢献者かつ先端産業大国となっていることがこのほど、第10回中国国際ナノ科学技術会議(ChinaNANO2025)への取材で分かった。
ChinaNANO2025は国家ナノ科学センターが主催し、2025中関村フォーラムシリーズイベント・北京国際学術交流シーズンイベントの一環として開催された。同会議の議長を務める中国科学院院士の白春礼氏は8月30日午前の開幕式において、「ナノテクノロジーはグリーンエネルギー、生物医学、情報技術などの戦略分野におけるブレイクスルーを推進し、新たな質の生産力形成を加速させる中核的な力だ。中国はすでに世界のナノテクノロジーにおける重要な貢献者であり、先端産業大国となっている。AIの台頭はナノ分野に革命的な機会をもたらし、その研究パラダイムを深く再構築しつつある」と述べた。
31日に開催されたナノテクノロジー産業フォーラムでは、「中国ナノテクノロジー産業白書(2025)」が発表され、世界および中国のナノテクノロジー産業の発展経緯と将来の動向が体系的に整理された。白書によれば、2000年から25年までに世界で登録されたナノ特許総件数は107万8000件を超え、そのうち中国は46万4000件に達し、全体の43%を占めて世界1位を維持し、米国、日本、韓国の3カ国の合計を上回った。中国科学院は2万3400件の特許で世界の特許権者ランキング首位に立った。25年末までに世界のナノ市場規模は1兆5000億ドル(1ドルは約148.8円)に達し、18年から25年の複合年間成長率は17%を超えると予測されている。中国におけるナノ技術特許の譲渡およびライセンス率は8%を突破し、成果の実用化効率は継続的に向上している。ナノ産業フォーラムでは12名の企業家が産業技術の進展およびイノベーション・起業の経験を共有し、展示を通じて北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタから中西部地域に至るナノ産業マトリックスが集中的に示され、1000億元(1元は約20.8円)規模の生産額をカバーし、活発な地域協同イノベーション生態を示した。
29日には第6回グローバルナノテクノロジーセンター長フォーラムが「AI for Science」をテーマに開催され、中国、米国、ヨーロッパ、イスラエル、日本、シンガポール、オーストラリアなどから40名近くのトップ科学者、ナノセンター責任者および学術誌編集長が参加し、スマート時代におけるナノテクノロジー発展の新たな機会を共同で議論した。白氏は、「AIとナノ科学の深い融合は材料設計、医薬品開発、エネルギー変換などの分野に革命的変革をもたらすだろう。国際協力を一層強化し、学際的研究を推進し、AIがナノテクノロジーにエンパワーメントする新たな道を共同で探求する必要がある」と述べた。
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