浙江省杭州市中級人民法院はこのほど、仏高級ブランド「ルイ・ヴィトン(LV)」が深セン市のある企業を相手取り提起した商標権侵害・不正競争行為訴訟の一審判決を言い渡した。裁判所は、たとえ原料が正規品の中古バッグであっても、無断で同社の商標を使用することは侵害に当たると認定した。判決はすでに確定している。
裁判所の認定によると、被告企業は回収した中古LVバッグを裁断し、その皮革を素材として新たなバッグを製造していた。製品には、同社の登録商標である四つ葉風の花模様や「LV」モノグラムと同一もしくは類似する標章・デザインが施されていた。
これに対し被告側は、環境保護を目的とした素材の再利用である点を強調し、自社の商標も併記していたと主張。LVのモチーフは装飾であり、商標として使用したものではないと反論した。
しかし裁判所は、裁断された皮革の原料が真正品かどうかを鑑定することは事実上不可能であると指摘した。そのうえで、たとえ素材が正規品に由来するとしても、製品に施された模様がLVの明確な識別標識として認識される以上、それは商標としての使用に該当すると判断した。
また、被告が「中古高級バッグの再生」を宣伝文句に用いていた点について、LVブランドが有する信用と名声を不当に利用し、消費者の注目を集めようとする意図があったと認定した。この行為は、単なる中古素材の合理的利用の範囲を超えており、不正競争行為にも当たるとした。
出所:中国知識産権資訊網
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