変化するマーケットの中で成長するチームーオジエ香港の紛争解決部門のパートナーをご紹介します

2014年以来、オジエ香港の紛争解決チームは、クライアントの英領ヴァージン諸島(BVI)およびケイマン諸島の法的サービスに対するニーズに対応して、15人のチームに成長しました。オジエ香港の紛争解決チームは、アジアに所在するクライアントに対して、そのクライアントのタイムゾーンで、BVIおよびケイマンに所在するチームと緊密に協働して、24時間サービスを提供しています。その対象は、両地域の法律に関連する商事訴訟です。

アジアにおける紛争解決チームのヘッドであるオリバー・ペインは、2009年オジエに参加し、BVIおよびケイマン諸島の法律についてアドバイスしています。数年にわたり、香港の紛争解決チームを成長に導いた結果、オリバーのチームに、2020年にパートナーになったケイマン法の専門家であるマイケル・スネイプ、2021年初頭に香港に来たBVI法の専門家であるジャスティン・デイビスが、パートナーとしてその一員になりました。このQ&Aでは、彼らの専門家としての経歴をご紹介し、彼らによるマーケット・トレンドに対する考察をご共有します。

マイケル、ジャスティン、オジエと香港に来たきっかけは何でしょうか?

ジャスティン:BVIで数年間執務したときから、オジエの紛争解決サービスのクオリティや、依頼者やステークホルダーに対して注力していることを知っていました。私は、オジエの香港の紛争解決チームの成長に貢献し、その顧客や専門家が活動する地域で直接働く機会を持ちたいと考えていました。

マイケル:私は、他のオフショア法律事務所からオジエに移りましたが、その理由は良いことを見聞きしたからです。オジエは、実務的、明確かつビジネスを理解したアドバイスを提供することで、とても注目されていました。私は、依頼者の目的を達成することに注力した成長するチームの一員になり、オジエの評判を高めたいと考えていました。

なぜ香港は、オジエにとって重要な訴訟と倒産の拠点なのでしょうか?

オリバー:オジエは、香港事務所を2007年に設けており、当時よりこの地で高いプレゼンスを有しています。その時から、そして今に至るまで、クライアントと同じタイムゾーンで、クライアントの活動する地域に拠点を構える紛争解決チームに対する需要は顕著であり、高まっています。そのような需要をはじめとするこの地にいることのメリットによって、私たちのBVIおよびケイマン法の能力は、大いに高まりました。

マイケル:この依頼者との近接性が大きな違いをもたらす点の一つとして、例えば、株主や取締役会において、私たちが、リアルタイムにコーポレート・ガバナンスに関するアドバイスを提供できることがあります。これらの会社は、オフショアで設立されていますが、企業の経営の殆どが、このタイムゾーンで行われています。そして、この地に我々がいることで、定時株主総会に、しばしば私たちのオンショアの同僚と一緒に参加することができるということです。

BVIおよびケイマンで執務した実地経験があることが、クライアントに対してどのような利益をもたらしますか?

オリバー:私は、6年以上ケイマンに住み、働いた経験を有しています。マイケルは、約5年、そして、ジャスティンは、約4年BVIの経験を有しています。私たちの2人のシニア・アソシエイトである、エドウィン・ゴメスとアレイシャ・ブラウンもかなりの時間ケイマンに滞在しています。この経験によって、これらの地域の実務に相当程度詳しいということができますし、この経験を、私たちが戦略的に考えたり、実行したりすることにも取り込むことができます。このように、私たちは、アジアにいるクライアントに対して、BVIとケイマンで、最善の方法で準備をして法的手続を代理することを見据えて、法的アドバイスを提供しています。とても実務的な観点から述べると、オフショアの裁判所で、オフショアの地で弁論をすることで、法律がわかりますし、その事件の実態に対する合理的で現実的なアドバイスを提供することができますし、担当裁判官がどのように事件処理をすることがわかるようになります。

香港チームにとって、BVIとケイマン法で案件の性質や量の違いはありますか?

オリバー:少しばらつきはありますが、この数年を通じて、私たちに依頼のあるBVIとケイマンの仕事の比率は、おおよそ50対50だと思います。

マイケル:案件にも多様性があり、ケイマンの会社で、子会社にBVI法人をもつ企業や、BVI法人とケイマン法人の両方をもつストラクチャーもしばしばあります。このチームの両地域の法律にまたがる高い能力のおかげで、このようなストラクチャーがあっても、私たちは、クライアントに対して一貫してサービスを提供することができます。

どのようなマーケット・トレンドがあると思いますか。

オリバー:大多数のクライアントは、中国本土、台湾、香港および日本などの北アジアから来ますが、シンガポールにも注目していています。株主間紛争、株式価値評価に関する紛争、倒産およびスキーム・オブ・アレンジメントなどのクロスボーダーの案件の依頼が多いです。

ジャスティン:アジアに結びつきのある米国上場企業の合併に関する紛争が増えている傾向があります。例えば、私たちのBVIチームは、近年、IsZo Capital LP v Nam Tai Property Inc & Ors の件で、既存の取締役会メンバーを防衛するためになされた第三者割当増資を無効にする手続を代理しました。社債権者が法的措置を取るケースも増えていて、オジエの香港とBVIに拠点をおくチームが取り組んだ、Peking Universityのリストラクチャリングの例があります。

しばしば「238条の事件」と呼ばれる、株式価値に関する紛争の増加については、いかがでしょうか。

マイケル:ケイマンにおける、238条の分野については増減があるのですが、依然として活発な分野といえます。非公開化による組織再編の数が増加することによって、その傾向が顕著といえます。その特徴の一つとして、長期の投資家が、多数派株主による株式買い占めの影響を受ける点があります。他にも、投資家が合併が起こることを期待して投資を実行するので、公正価格を買取価格が上回ることにつき司法的判断を求める訴訟手続を取ることについて予め準備している点が挙げられます。私たちは、この分野についてコーポレートの同僚とも定期的に恊働しており、交渉のステージや、紛争に関する質問やどのようにそれを処理するかの見極めについてのサポートをしています。私たちは、現在、ケイマンの法廷における、完全に全てではないにしろ、ほとんど全ての238条の事件に関わっています。私たちがとても詳しい市場の分野と言えます。

過去1年の新しい倒産に関連するオジエのアドバイスは、アジアからのものが最も大きな割合をしめます。それはなぜでしょうか。

オリバー:なぜならば、アジアにおいて高いレベルの経済的活動が行われているからです。アジアでも、特に中国本土が、オジエにとって最も活発なマーケットだからです。活発で成功している事業がある一方で、どのような時でも上手く行っていない企業というのがあり、オジエの倒産の案件の大多数が、アジアから来ていることには相応の理由があります。世界における出来事を踏まえると、私たちは、これから倒産案件が増加すると予測しています。

将来はどうでしょうか?

オリバー:勿論将来を予測することは非常に困難なことです。ただ、マクロレベルでは、私たちの予測では、利用者にとって、オフショアの法的制度とクロスボーダーのビジネスに対するサービスによってもたらされる安定性は魅力的でしょう。オフショアの裁判所は、パンデミックに対して効果的に適応し、Zoom、電子的書面提出などの技術を利用することによって、事件を進めてきました。

ミクロの視点からは、オジエの香港の紛争解決チームにとって、成功を収める期間にしたいと思いますし、アジアのクライアントに対して、私たちのサービスを更に高められるようにに努力していきます。

The content of this article is intended to provide a general guide to the subject matter. Specialist advice should be sought about your specific circumstances.